五大の人生日記

日々感じたことや、思いついたこと、思い出などを
書き綴っていきます。

超短期バイトの思い出 3

D市に住んでいた時のこと。
クリエイティブで文化的な仕事をしたいと思っていた私は
公立の美術館でバイトをすることになった。


このことをある女性に話すと「いいわねえ」と羨ましがられた。
女性のウケが非常によいのである。


断っておくが、私は嘘は言ってない。本当に美術館で仕事をしたのだ。
ただ、内容が問題だ。私は学芸員の補助とか、館内の案内係をした、
とは一言も言っていない。


展覧会開催に伴う、美術品(絵画)の搬入、搬出の仕事をしたのだ。


絵なんて軽いだろう、と思われるかもしれないが、実際は重い。


大きいものは畳ぐらいか、それ以上。そして、美術館に展示
されるほどの絵は額縁が立派である。額縁が重いのである。
おまけに何重にも梱包されている。


畳ぐらいの大きさの絵なら1人で運んでいた。


日常生活で、物が入った段ボールを運ぶとか、ビールケースを運ぶとか
家具を移動するとか、そういうのはよくあることである。


しかし、畳のような大きさで、平べったく重い物を
抱え込むようにして持ち、カニ歩きして運ぶ。そんな機会が日常生活で
よくあるだろうか?


たぶん、ほとんどないと思う。だから、通常使っていない筋肉を
使うことになり、終わった後は身体のあちこちが痛くなった。


そして、梱包をほどいて、壁に絵を取り付けるのは別の専門の人が
やっていた。私がやったのはトラックから絵を運び出して
館内に持っていくだけ。


絵は毛布のようなものでくるまれていて、どんな絵か鑑賞すること
はできなかった。


つまり、美術館で仕事した、というと聞こえはよいが、
実態は「ただの引越し屋」だったということ。
それ以上でもそれ以下でもなかった。










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