五大の人生漂流記

日々感じたことや、思いついたこと、思い出などを
書き綴っていきます。

自分が一番見えないもの

昔、よく当たる占い師がいた。

当たるも八卦当たらぬも八卦どころではない。すごい的中率を誇る人だった。

予言者、超能力者と言ってよかった。


彼は占いを使って、自分の危機を脱し、財を築き上げた。


しかし、段々、自分の能力に嫌気がさしてきた。

それは他人を占ってやって、「そっちの方向には行かないほうがいい」

と忠告したところで、ほとんどの人は素直に従わないからなのだという。


人は常識や、慣れ親しんだ習癖、カルマなどから、あえてそっち方向

(占い師が禁忌とした方向)へ進んでしまうのだという。


あまりにも、偽者や能力のない商売人占い師が跋扈しており、本物や

神懸ったレベルの人がいないせいもあるだろう。


他人の間違いというのは実によく見える。ああ、この人、これから

大変だぞ。かわいそうに。そっちへ行ったらダメでしょー・・等々。


しかし、自分も他人から見たら、そう見えているかもしれない。

自分が一番見えないものは結局、自分自身なのである。









やめておけ!

大学をやめる前、私は定期的にカウンセリングを受けていた。

ロジャーズ式のカウンセリングというもの。カウンセラーは自分の意見は

出さない。一方的にこちらの話を傾聴してもらえるというものだった。


悩み事や愚痴を吐き出しても聴いてもらえるため、ある程度の

カタルシスはある。


しかし、大学をやめたいとか、こういう悩み事については

ほとんどが、相談者側の無知や世間知らずによるところが大きい。

人生経験のある人のアドバイスがすごく参考になるのに。


この場合、完全にほったらかしという感じである。有用情報は与えられない

ので、無知のまま、最後まで行く。


で、結局、止められることもないまま大学を中退した。


一方、宗教をやめるときも、ある人に相談した。これはロジャーズ式で

はなかったので、相談員のアドバイスが入った。

ああ、そこやめたほうがいいよ、と言われた。


私はびっくりした。やめたほうがいいとはっきり言われるとは思って

いなかったからだ。しかし、よくよく考えると宗教団体にいても

いいことは何もなかったのである。気づきを与えてくれたわけだ。


結局、何でもウンウンと悩みを聴いてくれるのと、辛口意見を言われるのと、

今どっちに感謝しているかというと、厳しい、辛口意見を言ってくれた方である。


親においても、母親は息子がどんなバカな間違った方向に行こうと

しても受け入れてくれ、応援してくれたりするパターンが多いだろう。

逆に父親は反対したり、辛口の意見をいうことが多い。


こういう場合も、アラフィフになった今は父親の辛口意見のほうが

有難く感じるのである。


優しいかもしれないが、自己チューで馬鹿で世間知らずな子供の言いなりに

なるばかりが愛ではないと思うのである。


ただ不満をひとつ言わせていただくなら「やめておけ」という人には

どういうわけか、舌足らずの人が多い。


直感とか、自分の経験から物を言うので・・それはそれで正しく当たって

いるのであるが・・・自分はわかっていても相手はわからない。


いきなりこうだ、と言われても反発してしまうだけである。

じっくり根気よく、相手の理解度に応じて丁寧に説明するようにすれば

相手も自分の馬鹿さ無知さを悟り、気づきが起こるかもしれないのである。





決まってから言え

「決まってから言え」

昔よく父に言われたものだ。


まだそれが起こってもいないのに、

あれこれ不安がったり、心配する。

じたばたとあまり有益でない行動を起こす。


内向的な性格だからそうなったのだろうが、

これは治すべき自分の悪癖だと思っている。


経験上、それらは無意味で無駄な結果に終わることが多かった。


期間雇用契約とか、賃貸の契約とか、

更新書類を出せと催促される前に、やめるか、継続かの意思が

固まっていなければならないと考える。


意思が固まるということはどういうことか。

催促された段階で、次のステップがすでに決まっているという

ことだ。


つまり、次のステップに渡る橋がかかっていることを意味する。


橋がかかっていなければ、タイムアウト(時間切れ)ということだ。

次のステップへの渡航は断念すること。そして、

きっぱりと現状の継続へと舵をきらねばならない。


もし、橋がかかってもいないのに、決断してしまうとどうなるか。

それは背水の陣になる。精神的に余裕がなくなる。焦りで地雷を踏んで

しまう危険性が増大する。


もちろん背水の陣に強い人間もいるが、私はまったく苦手な人間だった。

自分のタイプを見極めなければならない。


ハッタリをかまして、その後で、集中的な努力をして、ハッタリを

現実のものにしてしまうような豪快な人間ではない。プレッシャーに

負けてしまうだろう。


私は自分を絶対に追い込まない。崖っぷちにも立たせない。

そこまでのピンチに陥ったら、たぶんパニックになり、何もできなく

なってしまう。行き先は地獄しか無い。


この原理がわかっていなかったため、どれだけ人生で苦い思いを

したことか。


タイムアウトは負けではない。次回のチャンスに挑戦せよということ。

もっと冷静になってやり直せばいい。それだけのことだ。